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同じ数字が、二日つづけてならんだ

2026年7月25日

火曜の通知に、プロディライト(5580)が載っていた。個人の提出者で、株券等保有割合が5.94%。前回から5.94ポイント減っている。ちょうど半分になった形だ。

翌水曜。同じプロディライトが、また載っていた。今度はトビラシステムズ株式会社の新規で、株券等保有割合が5.94%。

5.94%が減って、5.94%が現れた。小数点以下までそろっている。

こういうものを見ると、線を引きたくなる。片方から片方へ渡ったんだろう、と。

ただ、メールの二行を見ているかぎり、それは推測でしかない。通知に書いてあるのは、誰が何%持っているかだけだ。二つの行を結ぶ記述は、どこにもない。

なので、原本を二通ひらいた。

一通目:減ったほうに書いてあったこと

保有株券等の数が、200,000株から100,000株になっていた。割合だけでなく、株数もちょうど半分。

変更報告書の提出事由は「株券等保有割合が1%以上減少したこと」。

そして、報告書の後ろのほうに【最近60日間の取得又は処分の状況】という欄がある。ここにこう書いてあった。

2026年7月17日、株券(普通株式)、100,000株、5.94%、市場外、処分、単価1,656円。

日付、株数、割合、市場の内外、処分か取得か、そして単価。この欄は、通知には出していない項目だ。

二通目:現れたほうに書いてあったこと

保有株券等の数が100,000株。こちらも同じ数。

そして【取得資金】の欄に、取得資金合計165,600,000円とあった。

計算してみる。

100,000株 × 1,656円 = 165,600,000円。

円単位で合う。

ついでに、二通とも基準日は2026年7月17日で同じ。発行済株式等総数も、どちらも1,682,900株で同じだった。

それでも、書いていないものがある

ここまで一致していても、二通の報告書のどちらにも「誰から買ったか」「誰に売ったか」は書かれていない。大量保有報告書には、取引の相手方を記載する欄がそもそも無い。

だから厳密には、いまでも「一致している」までしか言えない。同じ日に、同じ株数を、同じ単価で、片方が市場外で処分し、片方が同額で取得している——という事実がならんでいる、という言い方になる。

ただ、通知の二行を見ていたときの「同じ数字だな」と、原本二通を突き合わせたあとの「同じ数字だな」は、まるでちがう。前者は思いつきで、後者は確認だ。

ちなみに取得したほうの保有目的の欄には、発行者との資本業務提携契約にもとづく協力関係の構築、という趣旨のことが書かれていた。ここも通知には収まりきらない情報で、原本にしかない。

同じ「減った」でも、事由がちがう

もうひとつ、面白いことがあった。

この個人の提出者は、去年の秋にも変更報告書を出している。そのときの保有割合は12.25%から11.88%へ、わずかに減っていた。

ただ、そのときの提出事由は「担保契約等重要な契約の変更」だった。

同じ人の、同じ「減った」でも、去年の秋は担保契約の話で、今回は市場外での処分だった。割合の増減という数字だけ見ていたら、この二つは区別がつかない。区別をつけるのは、提出事由の欄のほうだ。

「減った」と「売った」はちがう、と以前も書いたけれど、同じ提出者で両方が出てくるのは、あまり見ない。

数字がそろっている二行を見つけたら

というわけで、今回のやり方を型として残しておく。通知でも他社のサイトでも、数字がきれいにそろった二行を見かけたら、原本のこの三か所を見にいくと、たいていはっきりする。

【保有株券等の数】。割合ではなく株数のほうを見る。割合は分母で動くけれど、株数は動かない。

【最近60日間の取得又は処分の状況】。日付、株数、単価、市場内外の別、処分か取得かが並んでいる。ここがいちばん情報が濃い。

【取得資金】の取得資金合計。株数と単価を掛けた数字と合うかどうか。合えば、まず間違いない。

三つ目まで確認して合っていたら、そこから先は「書かれていないが、そう読める」の領域になる。読めるところまでは読んで、そこから先は書かない。それでいいと思っている。

通知に全部入れない理由

ここまで書いておいて何だけれど、いま挙げた三つのうち、通知に出しているのは保有株券等の数だけだ。60日間の取得処分も、取得資金も、あえて載せていない。

毎日届くメールに全部入れると、読めなくなるからだ。多い日は150件を超える。そこに一件ずつ取得資金の欄まで並べたら、たぶん誰も開かなくなる。

なので、通知は入口だと思っている。気になった一件があったら、原本にワンクリックで飛べるようにしてある。今回のような突き合わせは、そこから先の話になる。

以前、割合は動いたのに株数は動いていなかった回のことも書いています。数字の見る場所を変えると結論が変わる、という点では、今回と同じ話です。

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